2026/06/08 07:36

ALTSTONEの「層一層(そういっそう/SO-ISSOU)」は、深・凛とは製法からして違う、もう一つの看板シリーズです。キーワードは「クリーミーな研ぎ味」と「ほのかな霞(かすみ)仕上げ」。この記事では、層一層がどんな砥石で、どんな包丁・どんな仕上がりを求める人に向くのかを整理します。
「クリーミー」と言われる研ぎ味
層一層は、砥石にとって不要なものをできるだけ取り除き、結合剤の純度を高めたレジノイド砥石です。研ぎ味は「滑らかを通り越してクリーミー」と表現されるほど。弾力があり、刃にやさしく当たりながら、なめらかに仕上げていくタイプです。
硬口でカチッと研ぐ凛とは対照的に、層一層はしっとり・やわらかい感触。研いでいて気持ちのいい砥石を求める人に好まれます。
レジノイドという製法
砥石は結合剤(砥粒を固める素材)の種類で性格が大きく変わります。深・凛が陶器のように焼き固める「焼成(ビトリファイド)」なのに対し、層一層は樹脂系の結合剤で固める「レジノイド」。この樹脂の弾力が、あの優しい研ぎ味を生んでいます。
じつは「セラミック砥石」という言葉が指す範囲は曖昧で、砥石は製法(焼成・マグネシア・レジノイド)で見るほうが分かりやすい——この話は「セラミック砥石とは?意味の曖昧さと「焼成・マグネシア・レジノイド」製法の違い」でも解説しています。
和包丁の「霞仕上げ」に映える
層一層のいちばんの個性は、地金をほのかに霞ませる仕上がりです。鋼と地金で構成される和包丁を研ぐと、地金側がやわらかく曇り、刃境が美しく際立ちます。いわゆる化粧研ぎ・霞仕上げを、家庭でも狙いやすいのが魅力です。
もちろん洋包丁にも使えます。ステンレス包丁から高硬度の鋼(ハガネ)包丁まで対応(セラミック包丁やチタンなど特殊鋼材は不可)。「切れ味だけでなく、研ぎ上がりの見た目にもこだわりたい」人に向くシリーズです。
和包丁の研ぎそのものに不安がある方は、「和包丁(片刃)の研ぎ方」も参考にしてください。

ラインナップと、刃を作ってから仕上げる流れ
| 番手 | 位置づけ | こんなときに |
|---|---|---|
| #2000 | 中砥 | #1000のあと、仕上げの一歩手前として刃を整える |
| #4000 | 仕上げ | 日常使いの仕上げに。実用的な切れ味と霞のバランス |
| #6000 | 超仕上げ | よりきめ細かく、なめらかな仕上がりを狙う |
| #8000 | 超仕上げ | 刺身包丁など、最上級のなめらかさと霞を求める |
※共通仕様:サイズ200×70×20mm(レギュラーサイズ)/重さ約520g/研磨剤WA(ホワイトアランダム微粉)/吸水あり・使用前に約1〜2分浸水/研ぎ方説明書付属。番手は色で見分けられます(#2000ミントグリーン・#4000イエロー・#6000オレンジ・#8000ホワイト)。
3シリーズ、どう選ぶ?
| シリーズ | 研ぎ味・製法 | こんな人に |
|---|---|---|
| 深(FUKAMI) | 焼成・吸水。やさしく食いつき良い | 最初の1本・鋼材を問わずオールマイティに |
| 凛(RIN) | 焼成・不吸水。硬口でシャープ | サッと手軽に・緻密でピンとした刃付け |
| 層一層(SO-ISSOU) | レジノイド・吸水。弾力のあるクリーミーな仕上げ | 和包丁を霞に・研ぎ上がりの見た目にこだわる |
深と凛をもっと詳しく比べたい方は、「深と凛の違い|どっちを選ぶ?」もどうぞ。
仕上げで「見た目」まで楽しむなら層一層
刃は#1000で作り、層一層で仕上げる。和包丁の霞をまといたい人の、最後のひと砥ぎ。





