2026/06/07 07:36

ALTSTONEには看板シリーズとして「深(ふかみ)」と「凛(りん)」の2つがあり、それぞれ荒砥から仕上げまで番手をそろえています。どちらもセラミック砥石ですが、性格ははっきり違います。この記事では、両者の違いと「あなたはどちらを選ぶべきか」を、用途別に整理します。
水に浸ける手間を省きたい・カチッとした硬口の研ぎ感が好きなら「凛」。不吸水で水をかければすぐ使え、平面が崩れにくく緻密でシャープな刃付けに向きます。
深も凛も「水に強く、扱いやすいセラミック砥石」
深と凛は製法こそ同じではありませんが、砥石としての扱いやすさには共通点があります。
・長時間水に浸けても軟化しません。水を使いながら安心して研げます。
・純日本製。分級された砥粒を使い、安定した研ぎ感を狙って設計されています。
違いがはっきり出るのは、研ぎ味(やわらかめか硬口か)と吸水性(浸けるか、かけるだけか)の2点です。次で詳しく見ていきます。
「研ぎ味の柔らかさ」と「吸水か不吸水か」
深(FUKAMI)── 単体で食いつきが良い・吸水タイプ
深は適度な硬さを備えつつ、砥石単体でも鋼材への食いつきが良いのが持ち味です。名倉などの補助がなくても研削が素直に進むため、鋼材を選ばず扱いやすく、研ぎ味も滑らか。初心者でも「削れている手応え」を感じやすいのが強みです。使用前に5〜10分ほど水に浸す吸水タイプです。
凛(RIN)── 硬口・名倉で本領・不吸水タイプ
凛は硬口に仕上げた砥石です。面が崩れにくく平面維持性が高いので、角度を安定させて緻密に追い込みやすく、ピンとシャープな刃付けに向きます。硬口ゆえ単体での食いつきは穏やかですが、名倉を合わせると砥汁と食いつきが増し、本来の緻密な研ぎ味を引き出せます——名倉の効果がもっとも活きるのが凛です。水をかけるだけで使える不吸水タイプで、浸ける待ち時間がありません。
深 vs 凛 比較表
| 比較項目 | 深(FUKAMI) | 凛(RIN) |
|---|---|---|
| 硬さ・研ぎ味 | 適度な硬さ。やさしく食いつきが良い | 硬口。カチッと緻密、平面が崩れにくい |
| 吸水性 | 吸水(使用前に5〜10分浸す) | 不吸水(水をかけるだけ) |
| 単体の食いつき | 良い(鋼材を選びにくい) | 穏やか(名倉で引き出せる) |
| 名倉との相性 | 単体で食いつくため必須ではない | 相性◎。砥汁・食いつきを引き出せる |
| 平面維持 | 標準的 | 高い(減りにくい) |
| 向く仕上がり | オールマイティ。日常の切れ味づくり全般 | ピンとシャープで緻密な刃付け |
| こんな人に | 初めての1本・失敗したくない・鋼材を問わず使いたい | サッと手軽に研ぎたい・硬口の研ぎ感が好き |
| 番手 | #120 / #300 / #1000 / #3000 / #5000 / #8000 | #120 / #1000 / #3000 / #5000 / #8000 / #10000 |
※「深」はふかみ(FUKAMI)と読みます。番手ラインナップは記事公開時点。最新の取り扱いは各商品ページをご確認ください。
用途で選ぶ
・ステンレス・鋼・粉末鋼など色々な包丁を研ぎたい
・「削れている」手応えを感じながら研ぎたい
・浸け置きの数分は気にならない
・面が崩れにくい砥石で角度を安定させたい
・カチッとした硬口の感触・シャープな刃付けが好き
・#10000まで番手をそろえて追い込みたい
なお、和包丁を霞仕上げで丁寧に仕上げたい場合は、深・凛とは別系統の「層一層(レジノイド)」シリーズも候補になります。
ステンレスや粉末鋼の包丁には深が扱いやすい
VG10などのステンレスや粉末鋼といった硬くて摩耗しにくい鋼材は、もともと砥石で削れるまでに時間がかかります。こうした鋼材で研削を素直に進めたいなら、食いつきの良い深のほうが扱いやすいことが多くなります。
迷ったら深、手軽さと硬口なら凛
最初の1本は深#1000。手軽さと硬口の研ぎ感を求めるなら凛#1000。
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